1・13「袴田巌さんは無実だ!
         即時再審開始を求める全国集会」

罰せられるべきものは証拠をねつ造した警察であり

       それを鵜呑みにして報じたマスコミである

 

2014年1月13日、静岡県総合社会福祉会館において「袴田巌さんは無実だ!
即時再審開始を求める全国集会」があった。

主催者を代表して清水・静岡市民の会代表の楳田民夫氏が挨拶、その後、
主任弁護士である西嶋勝彦氏の弁護団報告があった。そこで、20008年4月の第
2次再審請求申立から今日に至るまでの経過報告がなされ、今回の最終意見書
の骨子が説明された。

骨子の主なものは、@DNA鑑定の結果、半袖シャツ、スポーツシャツの損傷と
袴田さんの傷の位置関係のずれ、はくことができないズボン等の理由により、今回
の事件の唯一の物的証拠である5点の衣類は袴田さんのものではない。
A衣類の味噌漬け実験により、証拠として提出された衣類の外観は短時間で容易
に作出可能であり、検察が言っているように1年以上味噌蔵に漬けられていたとは
いえない。また、袴田さんは昭和41年7月20日に味噌蔵に衣類を隠したとされてい
るが、昭和41年6月19日から同年7月30日までの1号タンクの味噌の量は80sと非
常に少なく、ここに衣類を隠すのは不自然であり、ほとんど不可能である。したがっ
て、5点の衣類は第三者によって作為が加えられた強い疑いがある。
B確定判決では、犯行から火災までの時間は約1時間となっている。この1時間の
間に、専務宅に侵入し、4人を殺害し金員を奪い脱出、パジャマに着替え混合油を
持ち出し放火、そして、5点の衣類を隠匿することが可能であったのかは大変疑問
である。また、寮と専務宅を行き来するときに使用したとされる裏木戸は完全に閉
まっていた。加えて、今回の証拠開示で、袴田さんは当初から消化活動に従事し
ていたという同僚たちの調書が存在することが分かったことなどである。
 このような理由から確定判決のストーリーは破綻しているとの報告がなされた。

この後、江川紹子氏の講演があり、連帯アピール、姉の袴田ひで子さんの挨拶
、アムネスティの若林氏の閉会挨拶で終了した。
 今回の集会は、主催者の予想を遙かに超える350名の参加があり、また、発言者
1人ひとりの発言は力強く、今度こそ再審を勝ち取ろうという意気込みと期待感が、
会場いっぱいに広がった。決定は今年度中になされる模様である。(池)