2023年2月10日

浜松市長 鈴木康友 様

「デジタル教育に関する再々質問(2022/11/30)」の

浜松市教育委員会からの回答(2022/12/14)に対する私たちの見解        「スーパーシティを考える会」

 

私たち「スーパーシティを考える会」は「デジタル教育が児童・生徒にどのような影響を与えるのか」という疑問を持ち、次のような文章を添えて、過日 公開質問状を浜松市教育委員会に送りました。

 

東北大学の川島隆太教授は多くのデータを分析し、「デジタルは決して脳の発達に良い効果を与えない」という報告をしています。

広島大学大学院の難波博孝教授は、広島県内の小学校で調査をして、「文章に没入し、深く読む読解力の育成には、

(デジタルよりも)紙の方が適している可能性がある」と話しています。同調査での「本を読むなら紙とデジタルの

どちらが良いか?」という問いに対して、「児童は6割以上が紙を選択、学年が上がるほど増加し、高学年では8割

以上が紙を選んだ」という報告をしています。

2015年にOECD(経済協力開発機構)のPISA(国際的な学習到達度調査)調査委員会がまとめた加盟国の

学校でのICT活用と教育効果に関する報告書では、「読解力、数学、科学の3領域でコンピューターの利用時間が

長いほど学力は低下している。ICT教育を推進すればするほど学力は低下する」としています。

 

【私たちの質問】

① デジタルが脳の発達に良い影響を与えるという科学的事実があれば教えてください。

※デジタルが事務的に大いに役立つことは承知しています。

②・東北大学の川島隆太教授の調査報告

・ 広島大学大学院の難波博孝教授の調査

・ 2015 年の OECD・PISA 調査委員会の報告書(※)について浜松市教育委員会の見解をお聞かせください。

  (※報告書の概要を添付します。)

【教育委員会の回答】

①    浜松市教育委員会は、デジタルを活用した教育が脳の発達に良い影響を与えるという
調査・研究の報告についての情報は保有していません。

②    浜松市教育委員会は、大学その他機関等で行われている各種研究・調査に対する見解
を述べる立場にはありません。従ってお答えすることができません。

【私たちの見解】

「デジタル教育は児童・生徒に良い影響を与えるのか」という根本的な疑問に対しては、全く答えていただけませんでした。国(経産省、文科省)からの指示で、デジタル教育は日々加速度的に進んでいきます。デジタル技術は工夫次第で有効に使われることは理解できます。しかし、例に挙げたような報告や、最近ベストセラーになった

アンデシュ・ハンセン氏の「スマホ脳」でも、「デジタルは学習に悪影響を与える」と述べています。またデジタルが苦手な先生もおられ、現場では大変ご苦労されているという話もありました。

 戦前、国が教育を支配した苦い教訓に基づき、教育基本法 第16条には「教育は、不当な支配に服することなく、…」とあります。

教育に直接関わっておられる先生方や浜松市教育委員会の方たちには、デジタル教育について今一度児童、生徒の立場に立ってじっくり考えて頂きたいと思います。