鉄建公団訴訟に支援を!

 

 国鉄闘争は長い混迷のトンネルを抜けた。

 2004年12月1日、日比谷野外音楽堂は熱気にあふれていた。「1047名の解雇撤回・政府はILO勧告を守れ! 鉄建公団訴訟勝利 12.1全国集会」に4000人を越える人々が結集し、国労闘争団の鉄建公団訴訟に全動労争議団が合流することが高らかに宣言された。

 1998年5月の「JRに法的責任なし」とする東京地裁判決以降、国鉄闘争の中心部隊だった国鉄労働組合はそれまでの方針を大きく転換し、政府・自民党に屈する形で「政治解決」を請う和解路線へと舵を切った。内部では強い反対意見があり、とりわけ被解雇者である国労闘争団の意向を踏みにじる路線転換であったことから深刻な対立になっていた。

 社民党と当時の与党三党が合意したとされる「4党合意」をもとに「人道的解決」という政治決着方針を大会決定するため国労本部は大会警備に機動隊を導入する事態も出現した。それまでの国労では考えられないことだった。こうして本部方針に反対する「闘う闘争団」は、 国鉄の承継法人である鉄道建設公団を相手とした訴訟に踏み切ることを決断した。その後、「4党合意」は自民党に破棄され、国労本部は解決への道筋を喪失し、さらに混迷の度を深め労働組合としての活力を失わせてきた。

 鉄建公団訴訟は2002年1月28日提訴され、国労本部からの統制処分、生活援助金の凍結などの妨害に屈することなく300名近くが参加し闘われてきた。12月2日の第20回口頭弁論をもって個別立証を終え、来年3月の最終弁論、5〜6月の判決を残すのみとなった。去る11月30日には9名が第二次訴訟に立ち、12月中には全動労争議団も提訴することになっている。こうして国鉄分割・民営化に反対してきた「1047名解雇撤回」闘争の本流は鉄建公団訴訟を軸にしたものであることがますます明らかになっていく。

 JR職場の組合差別はけっしてなくなってはいない。国労が和解路線に転換したあとも昇進・配転などで国労組合員は不当な扱いを受け続けている。そして「仲間を裏切らない」労働者魂は末端の組合員一人ひとりから失われていない。
 いま一度炎を灯さねばならない、職場から民主主義をうしなわせないためにも。
                                  (門奈)

 

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          名義  鉄建公団訴訟原告団・家族を守る会