御前崎・05・10・5
     原子力市民懇談会参加報告



旧浜岡町の新野公民館で行われた市民懇談会に行ってきました。以下は第1部のまとめです。

真ん中に、ロの字状に組まれた席があり、その周りを私たち参加証を手渡された市民が、取り囲む形でした。
参加者の中には,中電関係者もかなり居たのかもしれません。
ロの字には席が17人分作ってあり、
6名の肩書きのはいらない御前崎市民と、御前崎漁業組合長・浜岡商工会副会長・御前崎商工会女性部長・夢咲農業協同組合担当理事という肩書きの4名、計10名の地元代表者が座りました。
彼らは事前に依頼を受け、意見発表をしました。
プログラムでは、1時30分〜5時となっていましたが、進行を含め、木元教子氏の開催趣旨説明の後、10名が意見発表して、3時50分くらいになっていました。時間超過を指摘されて十分言い切らずにまとめてしまった人もいました。
 
第2部の会場参加者からの意見発表は、時間が4時ごろから始まりました。
 
司会進行は中村浩美氏(科学ジャーナリスト)
 
参加コアメンバーは
碧海酉癸 氏(消費生活アドバイザー)
新井光雄 氏(エネルギージャーナリスト)
井上チイ子 氏(生活情報評論家)
小沢遼子 氏(社会評論家)
吉岡 斉 氏(九州大学大学院比較社会文化研究員教授)
木元教子 氏(原子力委員会委員)
 
 
どうせ事前の依頼者なので、賛成意見のほうを多く出してくる人ばかりだろうぐらいに思っていましたが、
意外と自分の立場から意見を整理し、わかりやすく懸念を率直に出している人が多いと感じました。
 
面白かったのは浜岡商工会副会長で、経済効果がすごかったといってました。
「昭和40年に、電源3法ができ、交付金予算が入るようになった」とか、「地域開発の促進」とか、「商工振興資金」「地域振興」「経済効果」「交付金」「CATV無料で加入、100%達成」とかのことばがたくさん出てきて、いかに原発がきたことで地域振興に役立ってくれているか、道路や公的施設が整って、地域社会の生活基盤が整備されて暮らしやすく潤いをもたらしてくれたのかを喜び、率直に暴露してくれました。
5号機がなかなかできなかったときには、宿泊施設に客が入らず、地元活力が低下して大変だったとかも言っており、逆の意味でとても役立つ情報でした。このように、原発誘致の自治体には相当の思いやり予算が投入されているようです。浜岡の場合は、5号基の時には72億が支給されたようです。1号基には確か16億で、以降、そのつど10億以上の規模で投入予算は増加してきたようですが、ちょっと正確に記録し切れませんでした。
その方も含め、異口同音に原発震災に対する大きな不安をもっていることがわかりました。
が、御前崎商工会女性部長が、安全神話にしがみついて、「中電が安全というので安全だと思う」というと、笑いが起きました。
 
他に
・事故で地域崩壊する
・プルサーマル理解しづらい
・東海沖地震、テロの心配
・情報が遅くて詳しくない
・タイムリーな情報を
・事故のときも地元には知らされず、ニュースで初めて聞いた
・構造をわかりやすく正確に教えてほしい。シュラウドって何?
・時代を担う子どもたちに、きちんと学ばせてほしい
・安全協定のなかに事前協定なしは浜岡のみ。周辺自治体を含んで早急に作れ
・ゆれの想定をはるかに超える浜岡原発の立地。東海沖地震は阪神大震災の10倍以上と文部科学省の資  
 料にあった(この方は自分で作った別紙資料を配布してくれました。欲しい方は言ってください)
・東海地震のシュミレーションを
・危険度に応じたマニュアル作りを 救助非難のマニュアルを
・プルサーマルはマイナス 安全性をしっかり確保してからにしてほしい
・地震がくるまで止めよ
 
などなどです。
                                             (大石)