09.9.23反原発・広瀬隆講演・静岡

 

9月23日、浜岡原発を考える静岡ネットの総会が持たれ、広瀬隆さんが講演した。広瀬さんは日本列島の地盤から話を始め、地震の多発、原発の脆弱性、浜岡原発の問題点などを指摘した。

広瀬さんの静岡での話から印象に残ったものを何点かあげておきたい。

●相良層はグリーンタフ(凝灰岩地帯)にあり、軟岩である。中電は強固な地盤の上にあると言っているが、これはうそ。

●近年、変動地形学の研究がすすみ、地形の成り立ちが解明され、電力会社のうそが明らかになってきた。隠されてきた断層の存在も明らかになった。

●各種のプレートが重なる日本では、近年地盤の顕著な異変が発生している。20年間をみれば、東海地震のような大きな地震がおきる前兆がみられる。

●09年の静岡地震では浜岡原発では46件の問題が報告されたが、そのうち25件が5号機だった。地震による事故でヨウ素が排出された。フィルターは役に立っていないということになる。浜岡でのプルサーマルに実施は人体実験のようなものだ。

●地盤の弱いところに6号機が建設される予定だが、大きな地震が来れば壊れてしまうだろう。津波ついても水の破壊力や引き波の力について学ぶべきだ。

●1000ガルにも耐えることができるという説はうそだ。すべてのものが長時間浮いてしまうような地震に耐えることができるものはないと考えるべき。

●5号機は事故続きであり、十分な発電はできていない。それはなくても大丈夫ということ。

●地震の大きな揺れが来れば、制御棒が入らないという状態がおきる。オペレーターは大きなゆれの中では何もできないだろう。新潟の地震では変圧器で火事が起きた。緊急時に電力を送る施設が火事になったということは緊急時に電気が通じなくなるということ。

●予想される東海地震では、今回の静岡の地震の700倍のものがくることになる。

広瀬さんは他にもプレゼンテーションで数多くの視点を提示した。広瀬さんの地盤と地震と原発の話については、タンポポ舎から2009年8月に『地震列島に53基の原発群』という冊子が出されている。詳しくはこの冊子を読んでほしい。当日の集会で配布された解説記事もわかりやすい。                           (T