自衛隊をイラクへ出すな!イラクから戻れ!
イラク自衛隊派兵違憲裁判に勝利しよう!
平和憲法を守ろう!憲法改悪絶対反対!
1・27山内敏弘講演・静岡集会報告
2006年1月27日、「イラク自衛隊派兵違憲裁判の会」の主催による集会が静岡労政会館で開かれた。参加者は60名。
山内さんはこの日、静岡地裁で開かれた「自衛隊イラク派遣差し止め訴訟」の第6回公判原告側証人として出廷。イラク戦争の国際法上の違法性、自衛隊イラク派兵の国際法違反憲法違反を憲法学者の立場から証言した後、本集会で講演した。
集会は記録映画「ファルージャからの証言」上映で始まった。この映画は本裁判の証拠として静岡地裁に採用されたものである。スクリーンには米軍に殺されたむごたらしいイラク民衆の姿・破壊され尽したファルージャの街が映し出され、集会参加者は息を呑んだ。
訴訟弁護団・原告団代表の挨拶の後、山内さんの講演に移った。山内さんはまず米英がイラク攻撃の根拠とした3点(大量破壊兵器の存在、アルカイダとフセインのつながり、フセインの人権侵害に対する人道的介入)がいずれも根拠のないことを指摘。その上で日本の「イラク特措法」と自衛隊イラク派兵が憲法・国際法に違反すると指摘した。具体的には、イラク派兵は国連事務局の「人道的活動ガイドライン」の三原則(人道性・中立性・公平性)のいずれにも違反している。
例えば、自衛隊員の武器の使用を認めた「イラク特措法」はガイドラインの「人道的活動を行う場合でも非武装でなければならない」に違反。また、「安全確保支援活動」も「イラクを占領統治する機関(=米英軍)の安全確保」という意味であり、米軍の武器弾薬輸送など占領統治活動の一環とみなされること。ファルージャの虐殺に日本が加担していることになると指摘した。
さらに山内さんは改憲の動きにも触れた。憲法前文にうたわれる「平和のうちに生存する権利」が「平和的生存権」根拠であり、自民党改憲案はこの文を削除しようとしている。つまりイラク派兵と改憲の動きは密接に関わっている。逆に、反派兵・反改憲の運動は憲法前文を骨肉化し、日本国民ならず全世界の民衆が平和に生きる権利を保障・実現する行為である、と指摘。自衛隊イラク派兵反対運動のもつ意義を明確に述べ、参加者に大いに勇気を与えた。
「違憲裁判」は次回3月10日3時半、静岡地裁。多数の結集を! (井)