12154回口頭弁論、1214交流会報告

 

20081215日、浜松地裁で浜松基地自衛官人権裁判の第4回口頭弁論がもたれた。今回は被告の自衛隊側がその内部での調書・報告書を提示する予定であったが、自衛隊側はマスキング(隠蔽処理)を理由に提出を見送った。原告側は早急に出すように抗議し、裁判官も提出を求めた。結局、国側は126日までに提出することを約束した。

隊内でのパワハラの存在を主張する原告側に、自衛隊側は黒塗りの調書・報告書しか提示していない。これに対し、原告側は黒塗り部分を明らかにし、事実関係の提示を要求してきたが、この内部調査の書類を自衛隊側はいまだに提示しようとしないのである。このような不誠実な対応に傍聴席からも不満の声が出された。

この間、自衛隊側は衛生隊長による被害者がうつ病ではなかったとする書証を出したが、原告側は精神科医によるうつ状況に追い込まれていたという診断を提示して反論している。

口頭弁論の前日には原告を囲んでの交流会がもたれた。交流会では支える会のメンバーが、職場でのいじめ体験、自身の労災裁判の経験、「うつ」に追い込まれた体験、早くに夫を失って子を育てた経験などをかたりながら、この裁判を自己に課かされた任務とし、連帯していく想いを語った。バンドのメンバーは沖縄の歌を唄って激励した。

責任を認めることなく、被害者を「どこまでも痛めつける」自衛隊側に対し、事実を認めさせ、責任を取らせ、その再発を防止させる粘り強い活動が求められる。支える会の会員は100人を超えたところである。多くの市民の参加を呼びかける。  (T