防衛省関連法案と

教育基本法改悪案の参院委員会での

採決に抗議!

以下をチラシにして浜松駅前で配布しました。


2006/12/14国会前 教育基本法改悪に抗議する市民
 

日本国首相様                        20061215

                       人権平和浜松  NO!AWACSの会

 

防衛「省」関連法案と教育基本法改悪案の

参議院委員会での採決に抗議し、それらの廃案を求める要請書

 

防衛「省」昇格関連法案の問題点の第1は自衛隊法を改悪し、自衛隊の海外派兵を本務とすることです。庁を省にするという宣伝の中で、実際には「海外派兵法」が制定されようとしているのです。それは米軍再編に連動するものであり、日米共同作戦を強め、集団的自衛権行使をすすめ、民衆を監視・動員し、戦争のできる国家へと組み込んでいくことにつながります。この間、政府は軍拡と有事法の制定により、戦争のできる国づくりすすめてきましたが、この海外派兵の本務化により、武器使用の名による武力行使・戦争をおこなう危険がいっそう高まります。また、海外派兵恒久法の制定や憲法改悪の動きをいっそう強めるでしょう。わたしたちはこのような動きに強く抗議します。

浜松基地からはすでに20派にかけてのべ100人以上がイラクへと派兵されています。このような派兵が今後さらに繰り返されることになります。わたしたちは、浜松を再び派兵の拠点とすることになるこの法案の撤回を強く求めます。

なお、この法案が参院委員会で採択された日に、天皇はイラク派兵自衛隊員を皇居に呼び寄せ、その行為を讃えました。このような形での天皇によるイラク派兵への加担に対しても強く抗議します。

教育基本法改悪案は、平和と人権を基調とする現憲法や現教育基本法の精神に反し、国家を重視し、愛国心や教育への国家介入を強めるものです。それは国家や企業に従属するような奴隷根性を持った人間づくりを狙うものです。また、「教育再生」の名によっていっそう格差と選別の強化がおこなわれてきていることも問題です。これらの改悪の本質は、教育現場から権利や保護を奪い競争原理の中に投げ込もうというものです。ここでは教員や生徒の人間性よりも、効率や競争が重視され序列化がすすむことになります。まさに人間の尊厳が奪われていくのです。

このように競争と格差をすすめ、国家の教育介入を強めていく教育基本法改悪案の撤回を求めます。

20061214日、国会周辺にはたくさんの市民・労働者が全国から集まり、教育基本法案などの戦争国家化をすすめる法制定の動きに抗議の声をあげました。各所に座り込んだ市民が「子どもは国のためにあるのではない」「人間は存在そのものに価値があり、テストの点数だけで評価するな」「愛国心を強制しての教育への介入反対」「子どもたちを戦場に送るな」などの抗議の声をあげたのです。また全国各地で教育基本法の改悪や米軍再編に伴う軍事の強化に反対の声が上がっています。アメリカではイラクからの撤退を求める動きが支配層の側から出るようになりました。政府には朝鮮敵視やイラク派兵などの政策の根本的転換が求められています。

市民の法案へのNO!の声が高まっているにもかかわらず、政府はこの1418時に教育基本法案の参院特別委員会での強行採決をおこないました。この採決の動きに対し、参院入口には市民が波のように押し寄せて怒りに震えながら抗議の声をあげました。

外国の報道は日本の国会を「パトリオットビル」と呼んだといいます。愛国心は悪党の最後の拠り所ともいいます。首相がどんなに「美しい国」と飾り立ててみても、ヤラセで集会を演出して誘導する粉飾・談合政治と強行採決の姿は非民主性を示すものであり、人権よりも国家を重視して、過去の戦争を反省しないありようは「野蛮な国」そのものです。教育については少数の意見も尊重することが大切です。このような政治を見せて子どもたちに横暴を学ばせてはならないのです。

武力で平和は作れません。愛国心を説き戦争を想定して武力を強化するような国を「美しい国」とするのは偽りです。憲法を適当に解釈してごまかすありようは国際社会からの信用をいっそう失うものであり、「知性なきパトリオット」と嘲笑されるでしょう。

国会周辺には、競争と格差をすすめて排外主義と戦争の道を歩むのか、人間の尊厳を高めて人権と平和の道をすすめるかという、人間の価値をめぐっての民衆と権力との激しい攻防の場ができています。

わたしたちは平和と人権の立場に立ち、海外派兵と愛国心の強調と教育介入をすすめることになる今回の諸法案に強く反対し、その撤回をここに要請します。

 

浜松を再び戦争の拠点にするな!