憲法研究会と鈴木安蔵(金子勝講演会・天竜)
2007年6月3日、天竜・二俣で立正大の金子勝さんを招いて『日本国憲法のルーツに迫る・憲法研究会と鈴木安蔵』の講演会がもたれ、100人が参加した。主催は天竜平和を守る会。
金子さんは、日本国憲法が鈴木安蔵らの憲法研究会『憲法草案要綱』を取り入れていることを示し、改憲グループが宣伝する「押し付け憲法」論が虚構であるとした。
そして鈴木安蔵の思想を紹介し、かれがポツダム宣言を人権宣言とみなし、人権と主権在民の憲法を制定することで民主主義革命を目指していたとした。金子さんは、鈴木安蔵を憲法の間接的起草者として高く評価した。また鈴木がジャコバン憲法やワイマール憲法、植木枝盛の憲法案などを参考にしていたことも紹介した。
さらに、日本の民衆が憲法第9条を生活規範のレベルにまで受け止めて支持し、アメリカや自民党の改憲の動きを50年余に及んで阻止してきたとし、それを日本民衆の偉大さとして評価した。
金子さんのいうように、人権や主権在民のない憲法は『憲法もどき』である。「民衆の幸福」に向かう潮流を各地で作っていくことが求められる。