「ソマリア沖『海賊対策』派兵を止めろ!3・2防衛省行動」

強い風と寒さの中で、3月2日夜、防衛省正門前で「ソマリア沖『海賊対策』派兵を止めろ!3・2防衛省行動」。防衛省に6団体の申し入れ書を手交した。
以下は浜松の要請書。



日本国首相様 防衛省大臣様                
200932

                            NO!AWACSの会浜松

 

     ソマリア派兵の中止を求める要請書

 

 今、政府はソマリア沖への派兵を計画している。私たちはこの派兵計画の即時中止を求める。21世紀に入り、アメリカはアフガニスタン・イラクでの戦争をはじめ、イスラエルはパレスチナでの戦争を強化した。これらはアメリカによる宇宙支配を梃子としたグローバル戦争によるものであり、ソマリアへの派兵もこの一環である。

 すでにアフガン攻撃支援のためにインド洋に派兵された海上自衛隊は米軍に補給し、その米軍はイラクやソマリアへの攻撃もおこなってきた。今回の「海賊対策」を口実とした派兵は、この間の米軍支援をより強化し、アメリカによるグローバル戦争を支援するものにほかならない。

 報道記事によれば、今回の派兵を契機に、米軍司令部への要員派遣や自衛隊の海外での統合運用も狙われているという。イラクからの撤退により航空自衛隊が派遣を停止した、カタールにある米軍の共同航空作戦センター(CAOC)への空自要員の再派遣がもくろまれ、海自への物資輸送には空自のC130を利用し、海自の拠点となるジブチでは陸自による警備の動きもあるという。今回のソマリア派兵は、イラク派兵中止後の新たな派兵計画であり、このような派兵を「海賊対策」名で粉飾したものに他ならない。

 ソマリア派兵によって海外への恒久派兵が実態としておこなわれていく。この派兵では「安全確保」の名によって、武器の使用が容認され、「危害射撃」もおこなわれる。それは海外での公然とした武力行使であり、交戦権を否認している憲法を無視する許されざる行為である。

 ソマリアからパレスチナ、イラク、アフガニスタンにいたる弧の社会的諸問題は、近代150年間の帝国主義の占領と略奪に起因するものが多い。その歴史を見つめなおし、国際的な非軍事による社会再建が求められている。軍事的行動を停止し、周辺諸国・民衆の自己決定権を擁護すべきである。政府は「海賊対策」を口実としたグローバル戦争への新たな加担とグローバルな軍事的安保の強化をおこなってはならない。