空自浜松基地自衛官人権裁判結審へ、裁判への支援を!

2005年11月に航空自衛隊浜松基地の自衛官Aさんが隊内での先輩隊員による人権侵害によって死に追い込まれた。Aさんは浜松基地の第1術科学校の整備部第2整備課動力器材班に所属する三等空曹であり、2004年にはクウェートに派遣されていた。帰国後、暴言暴行はいっそう激しくなり、Aさんは「うつ」状態になった。

2008年4月には遺族が静岡地裁浜松支部に、損害賠償を求めて国と先輩隊員を訴えた。それ以後、十数回の口頭弁論がおこなわれ、今年に入り証人尋問がもたれ、上司2人、原告である両親、元同僚、原告である妻と被告の先輩隊員と尋問が続いた。来年の3月には結審を迎える。

この裁判では、浜松で支援する会が結成され、傍聴席を埋めるとともに学習会や原告との交流会などをおこなってきた。それを通して遺族の名誉回復への熱い想いや沖縄出身の自衛隊員であった父の歴史的体験から学んだ。特に父親の、かつて沖縄から南洋に移民させられたが、戦時下、母が自分を守ったように息子を守れなかったという発言には考えさせられた。

去る12月6日には元同僚の尋問が行われた。元同僚は東北に住んでいるが、生まれたばかりの子どもを連れ、夫とともに浜松に来て証言した。かの女は証言の場で、真実を語りたいという気持ちとともに、自衛隊内でのセクハラなどによって人生設計を変えられたことに対して「けじめをつけたい」という思いを語った。この証言によって先輩隊員による暴言や暴行の実態がいっそうあきらかになった。

 このように元自衛隊員や遺族が、真実をあきらかにし、尊厳の回復のために立ちあがっている。そこに人権思想の歴史的蓄積を感じる。この裁判への支援を呼びかける。 (2010年12月)