2011.10.23浜松基地祭要請行動

今回はブルーインパルスの飛行はなく、F15も小松基地の事故のために飛行しなかった。例年よりも静かな雰囲気だったが、要請に向かう中、F2が空気を切り裂くような轟音と共に基地周辺を飛行した。そのころから雨が強くなった。全国各地から見学者が集まってはくる。しかし、そののんびりした風景の中で、グローバルな戦争は進行し、その準備はすすんでいる。浜松の8人の仲間は以下の要請書を基地正門で手渡した。



日本国首相様                      
20111023

浜松基地司令様                     NOAWACSの会浜松

                            ピースサイクル浜松

 

   日米共同のグローバルな戦争計画と基地祭の中止を求める要請書

 

 昨年の2010年10月に、日米共同訓練での米軍機への空中給油を可能にする「覚書」を自衛隊と米軍との間で結んでいたことが、今年の10月に明らかになりました。また、日本の空中給油機が北大西洋条約機構(NATO)軍の給油手順マニュアルを使用していることも明らかになりました。この手順は湾岸戦争やアフガニスタン戦争での空中給油を米軍とNAT軍との間で円滑におこなうために米軍が作成したものです。

 この覚書により、日本の空中給油機による給油で米軍機が戦闘や爆撃をおこなうことができるようになります。それは日米共同での軍事行動につながるものであり、集団的自衛権の行使にほかなりません。このような覚書は日本国憲法の戦争放棄の精神に反するものです。さらにこのような空中給油機の活動に、浜松基地のAWACSが密接に関わることが問題です。AWACSと空中給油機と爆撃機を合わせれば、海外での軍用機による爆撃や戦闘が可能になります。

 今年の6月には米空軍が主催する「レッドフラッグアラスカ」に、浜松基地のAWACS、小牧基地のC130と空中給油機、小松基地のF15などが参加し、小松のF15は米軍の空中給油機から給油を受けて太平洋を横断していきました。このように、実際に戦闘を想定しての訓練がおこなわれています。

 わたしたちはこのような米軍と共同してのグローバルな戦争計画の進行に強く抗議し、その中止を求めます。

 浜松基地での基地祭は、エアフェスタの名で規模が拡大され、ブルーインパルスの飛行や米軍機サンダーバードの飛行なども実施されてきました。しかし、浜松基地周辺には多くの居住地が形成され、軍用機の展示飛行を実施するには不適切な環境となっています。基地祭近くなって頻繁におこなわれる飛行訓練に、多くの苦情が殺到することもあります。ここでおこなわれる軍用機の展示飛行が、日米共同のグローバルな戦争と密接に結びついていることも問題です。わたしたちはこのような基地祭を根本的に見直し、中止を検討することを求めます。

 なお、浜松基地自衛官人権裁判では、原告が勝訴し、判決は確定しました。しかし、判決後、暴力暴言をおこなった先輩隊員からは、遺族に謝罪がないといいます。基地司令は、暴力暴言による「指導」が不法行為であり、それが自殺を生み、賠償に値するという判決内容をふまえ、加害者にきちんと謝罪させ、それを通して和解をすすめるべきです。