2012年防衛省要請行動とデモが取り組まれた。浜松からは以下の要請書を提出した。



日本国首相様

防衛大臣様                       2012129

                            NO!AWACSの会・浜松

 

    自衛隊のスーダン派兵の中止を求める要請書

 

日本政府はスーダンへの自衛隊派兵を始めました。私たちはこの派兵の中止を要請します。今回のスーダン派兵は、陸自の中央即応連隊の施設部と空自の輸送部隊を中心とし、海自もスーダンへの輸送に利用するなど、PKOを口実にした3軍の統合的派兵であり、また、大量の武器も携行します。

スーダン内戦はイギリスの植民地主義がもたらした民族間対立と分断によるものですが、それがアメリカによる中東の政治的介入と石油利権獲得のために利用され、南スーダンの独立となりました。本来、イギリスは南北スーダンの対立と諸民族の抗争を煽った植民地支配の責任をとるべきであり、そのうえでスーダン諸民族の共同と自己決定がなされるべきです。

しかし、イギリスはそれをなさず、アメリカはその対立を利用し、日本は国連PKOを口実にスーダン派兵を実行しようとしているのです。しかもその派兵は、日米安保条約のグローバルな拡大にむけてのものであり、海賊対策を口実としたソマリア派兵につづくものです。それは米軍を支援してのアフリカへの新日本軍の派兵に他なりません。

現在、スーダンは内戦状況にあり、日本のPKO5原則の停戦合意、参加合意、中立性、撤収の諸条件が満たされているとは言えません。また内戦状況であるために、生命保護を理由とした武器の使用すなわち戦闘状況に追い込まれる可能性も高いと言わざるをえません。施設部隊を中心とする自衛隊が大量の小銃、拳銃、機関銃を持って出発するのですから、政府自身が現地の危険性をよく知っています。

3・11以後、この国と東電は「想定外」「安全」「冷温停止」「収束」「無主物」といった言葉で人々を騙し、この国の民衆の生命を平気で棄てさろうとしていますが、このPKOを口実としての自衛隊の派兵も自衛官をスーダンに捨て去ることになりかねません。また、この派兵は、自衛官に交戦を強いることによって日本国憲法の第9条をも捨て去ることにつながります。

空自からは整備隊員も派兵されますから、浜松基地からも派兵されることになるかもしれません。私たちは過去に学び、浜松を再び派兵の拠点にしてはならないと考えます。このようなスーダン派兵は断じて許すことができません。今すぐに派兵計画を撤回することを要請します。