7.1 ダッ!ダッ!脱原発集会
「大飯原発の再稼働絶対反対!浜岡原発を廃炉に!放射能から子どもたちをまもろう!」
上記集会が7月1日、静岡労政会館で開かれた(主催:脱原発静岡連絡会)。参加者120名。なりふり構わず大飯原発再稼働に突き進む野田首相に対して、NO!の声を突きつけた前前夜(6.29)の首相官邸10万人包囲デモの熱気がこの会場にも漂っていた。「なんとしても再稼働をやめさせねば」「浜岡原発を廃炉に!」そんな思いを持って集まった参加者に武藤類子さんが静かにしかし熱く語りかけた。武藤さんは東電第一原発事故に関して東電幹部・国の関係者33人の刑事責任を福島県住民が問う「福島原発告訴団」の団長を務め、昨年9月の「さよなら原発集会」での発言「私たちはいま、静かに怒りを燃やす東北の鬼です」は大きな反響を呼び、日本国内はもとより海外にも翻訳され、感動の輪が広がっている。
「福島からあなたへ」と題して武藤さんは語った。山小屋の喫茶店で自然と共に生活する豊かな生き方を楽しんでいた。しかし「3.11」はその全てを奪った。その混乱の中で明らかになったことが3つある。1.国は情報を隠す(スピーディ情報、アメリカ提供データなど)。2.国は事故を矮小化する(「たいしたことはない、直ちに健康への影響はない。」山下教授の「安全キャンペーン」。3.国は基準値を引き上げる(被曝許容量を年間1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに。しかも子供にも適用)。東電然り。ゴルフ場除染費請求された時、東電は「自分たちの所を出ていったもの(=放射能)は無主物。それが落ちた所の人がその費用を支払うべき」と自らの責任を認めず居直る。ヒバクシャになった自分たちが東電・国の責任を追求しない限り福島の本当の再生はない。今、新しい生活・新しい価値観を考えるべき時。一人一人が変わることが社会を変わることにつながる。あらゆる見えない檻は、自分が鍵を開けて出て行けるのだということを忘れないでください。
武藤さんに続いては「制服向上委員会」のライブ。彼女たちの歌う「ダッ!ダッ!脱原発の歌」は今や脱原発集会で大ブレーク、日本各地から引っ張りだこのグループだ。この日もグループを二つに分けて静岡・東京の脱原発集会を盛り上げた。歌った曲は「悪魔ノーだ、民主党」「テレビはサヨナラ」「国民は東電の奴隷じゃない」「プロテスター」そして「ダッ!ダッ!脱原発の歌」。若い女の子たちが歌う元気な「脱原発」の歌に会場のオジサンたちはちょっと戸惑いがちに手拍子を合わせていた。
最後に主催各団体の挨拶。原発県民投票への呼び掛け、福島に続く原発訴訟団結成への呼び掛け、「7.16さよなら原発10万人集会」への参加の呼び掛けなどが行われた。
「電力不足」を口実に次々と原発再稼働を進めようとする政府。今「脱原発」の運動は正念場を迎えている。小異を捨てて力を結集することが求められている。 (井)