雨の中の座込み ―辺野古・高江報告 20173

3月の沖縄は雨の日が多いのだろう。その雨の中、黙々と人々は集まり、静かに座りこんでいく。313日から3日間参加をした辺野古・高江での行動の印象だ。昨年の12月まで高江でのオスプレイパット建設阻止に全力を挙げた現地の人々のエネルギーが再び辺野古へと戻り、連日工事阻止のためにゲート前に座りこみを続けている。

昨年12月末、政府は辺野古での工事を再開、海上では大浦湾のフロートの再設置、汚濁防止膜設置のためのコンクリートブロック投下、陸上では作業ヤードも建設が進められている。たたかいは海上での抗議行動とキャンプシュワブゲート前での工事車両、資材の搬入阻止のための座りこみだ。工事はコンクリートブロックの投入が最終段階に入り、海上に投入されるクリ石の搬入が続いている。



 13日には午前中に長期拘留中の山城博治さんに奥さんが初めて接見できたとの報告があり、14日は基地内から終日、小銃や機関銃の発射音が聞こえていたのが印象的だった。 

 今後の焦点は、防衛局が3月末に切れる「岩礁破砕許可」の更新をすることなく工事を強行する方針であることから、知事が「埋立承認」撤回に踏み切ることだ。325日、ゲート前で開催された県民集会で、翁長知事は「必ずやります」と明言したと報じられている。まさに重大な局面に入ろうとしている。

 315日は高江でのゲート前での監視行動に参加した。ヤンバルの森はイタジイの新緑が美しく、森全体が輝いていた。N1・揚水発電所ゲートとも工事用車両の出入りはなく、ゲート前に並んだ警備員の列だけが高江の異常な状態を物語っていた。

高江の4基のオスプレイパット建設のための警備費は11,775万円、6カ月で33億という。工事費は総額59億円、当初の契約が61,300万円だったことを考えれば、安倍のメンツのために湯水のごとく金が使われたということだ。さらに連日1,000名の機動隊員が配置され、その費用は計上されていないのだから実際の経費は莫大なものになるはずだ。しかも工事を急いだことで手抜きになり、再工事は確実だという。                (門)