8・15 島田善次講演会「沖縄はいま」

 2017年8月15日、浜松市内で、沖縄の牧師島田善次さんを招いて「沖縄はいま」の講演会がもたれ、250人が参加した。主催は浜松憲法9条の会などの実行委員会。

  
島田さんはつぎのように話した。

 琉球処分はいまも続いている。そのなかで独立論も議論されている。問題は安保条約だ。沖縄に戦後はない。いまも、辺野古では座り込みがおこなわれている。高江には全国から機動隊が送られた。これが「祖国」なのか?同じ日本人とみなされていない。

 琉球処分によって沖縄は乗っ取られ、同化させられた。沖縄戦では本土のために戦場とされた。沖縄で皇民化がすすめられ、沖縄戦となった。天皇制の下では沖縄は幸福になれない。ヒロヒトによって、沖縄はアメリカに租借された。天皇陛下の命令だからと軍人は住民虐殺の責任をとろうとしなかった。日本人はなぜここまで無責任なのか。天皇は戦争という大きな過ちをしたのに国民統合の象徴となった。無責任そのものだ

 復帰してもアメリカと日本の奴隷のようだ。米軍基地は軍事的には沖縄に置く必要はなくなっているのに、政治的に置かれている。本土の基地は減ったが、沖縄に集中されてきた。抑止力という言葉は嘘だ。だから独立の声が強くなる。

 私は1940年に生まれ、沖縄から大阪に行き、神学校に入り、下宿を借りようとしたが、朝鮮人と沖縄人はお断りとされた。標準語はできるのかとも言われた。理不尽な扱いだった。沖縄で苦しみ、悲しみをみてきた。聖書は現在をどう生きるのかを語っているものだ。

 同化とメシが人間をゆがめてきた。辺野古などには国から補助金が出る。

 与那国には自衛隊が配備された。沖縄からみれば、かれらは人殺しの側だ。自民党と財閥を守るものだ。辺野古の基地は代替ではなく、新基地だ。軍港も付いている。航空母艦も着岸できる基地になる。辺野古では日本政府は自分が負けそうになるとルールを変えてしまう。

 高江・辺野古には本土からも来ている。安保条約を自分の問題としてとらえ、無くしてほしい。それをしなければ信用できない。本土のみなさんが安保条約を拒否すること。それがなければ、沖縄の涙は乾かない。自分の足元を、生きざまをみてほしい。

本土から1週間きただけではわからないだろう。72年闘い続けて生きたのだ。 2018年2月、12月と名護市長選、県知事選がある。

 つぶされないために、鈍角に闘う。物言わぬ民は滅びる、行動しない民は滅びるのだ。

 

 集会後、浜松駅まで、総がかり行動の呼びかけによるデモがおこなわれた。100人が参加した。デモは沖縄への新基地建設反対、朝鮮で戦争させない、戦争法廃止、安保条約廃止などを訴えた。駅までは集会をもち、市民に反戦平和を呼びかけた。