浜松基地・T400飛行展示抗議行動

 2017年12月2日(土)と14日(木)、浜松基地広報館でT400(美保教育飛行隊)の地上展示・展示飛行が予定された。地上展示は13時から14時15分、展示飛行は14時45分から15時15分、再度の地上展示が15時15分から16時である。
 戦争させない9条壊すな浜松総がかり行動は、美保教育飛行隊(T400)の浜松基地への移転は、米軍による沖縄と岩国の基地強化、日米の軍事協力による空自美保基地への空中給油機配備計画の一環であり、これ以上騒音は市民の生活権を侵すものとし、現地で抗議行動を呼びかけた。
 総がかり行動の、基地広報館前で、戦争法はいらない!戦争の準備をするな!T400はいらない!飛行展示反対!基地騒音はいらない!という市民の意思を示しましょうの呼びかけに応え、40人ほどの市民が参加した。市民は手作りのさまざまなプラカードを掲げて基地前で1時間のスタンディング。その後、以下の要請書を渡してT400移転反対、基地強化反対の意思を示した。
 展示会場では、T400とT4がおかれ、T400が練習機であり、その騒音がT4程度のものであることを宣伝していた。だが、騒音が増加することに変わりはなく、美保への空中給油機配備、日米の軍事共同の一環でもある。

 





2012年12月2日、

                                      2017122日 

防衛省南関東防衛局長様

                              T400浜松飛来抗議市民スタンディング

 

                                                        

空自浜松基地への美保基地教育飛行隊T400の移転の中止を求める要請書 

                                

本日、航空自衛隊美保基地(鳥取県)の第41教育飛行隊のT400が浜松基地で展示飛行をおこないました。私たちはこの飛行に強く抗議し、T400の浜松基地への教育飛行隊の移転の中止を要請します。

防衛省は2017年5月、浜松市に美保基地の教育飛行隊を浜松基地へと移転すると申し入れました。T40010機、隊員百数十人が2020年に移転するという計画ですが、すでに浜松基地ではひと月に2100回ほどの離着陸があり、600回の離着陸が増加することになります。

米軍は、沖縄での基地の強化をすすめ、岩国基地(山口県)へとF35Bステルス戦闘機、空母ロナルドレーガンのFA18などを配備し、岩国基地を東アジア最大の航空基地に強化しようとしています。岩国には軍用機の飛行を延長させるための空中給油機も配備されています。

このような米軍基地の強化にともない、航空自衛隊は小牧基地(愛知県)の空中給油機に加えて、美保基地に新型の空中給油機(KC46A)を2020年から3機配備することにしました。配備する予定の新型の空中給油機は米国で製造中であり、米軍のF35、FA18、オスプレイなどにも給油ができるように設計されています。

日本の自衛隊は、改定された日米の軍事協力の指針(新ガイドライン)にみられるように、米軍との共同行動をいっそうすすめています。美保基地への空中給油機は日米共同の軍事行動に使われます。美保基地は岩国基地の機能を支え、米軍の戦争を共に担う出撃拠点となるわけです。

すでに浜松基地には1998年・99年と空飛ぶ司令塔とよばれる空中警戒管制機(AWACS)が4機配備され、警戒航空隊司令部がおかれています。AWACSの情報から戦争がはじまるといわれるように、浜松基地は戦争の拠点となっています。さらに2008年には、米軍のミサイル防衛計画(MD)に組み込まれ、浜松基地に新型ミサイル(PAC3)が配備されました。米軍による宇宙の軍事化とグローバルな戦争政策に浜松基地も組み込まれてきたのです。

今回の浜松基地への美保基地からの部隊の移転は、米軍による東アジアでの軍拡とそれを支援する空自の空中給油機の配備によるものです。それは、戦争の準備の一環です。わたしたちは、このような戦争の準備とそれによる基地の強化に強く反対します。

浜松基地周辺の市街地化がすすみ、これ以上の騒音の増加は、市民の生活権を侵害するものになります。T400の飛行の音の大小が問題ではなく、騒音の増加が問題です。このような基地機能の拡張ではなく、その縮小にむけて政策がなされるべきです。

わたしたちは、憲法第9条の理念をふまえて東アジアの軍事によらない平和を求め、美保基地への空中給油機の配備、美保基地から浜松基地への教育隊の移転に反対するものです。

 

要請項目

空自浜松基地への美保基地からの教育飛行隊の移転を中止すること。