袴田巌さんとともに

 

6月11日、無実の死刑囚・袴田巌さんに東京高裁は再審開始を覆す不当決定を下した。この日、東京に出かけなかった巌さんは、昼過ぎ、私たちと車二台で幼少期を過ごした浜北の岩水寺に向かった。13時半頃の不当決定の報は同乗者が運転中に受けた。彼はそれを巌さんに伝えることはできなかった。

その後のマスコミの取材やテレビ報道で「不当決定」を聞いているはずなのだが巌さんは自身の状況について正確に判断しているとは言い難い。巌さんの棘の道はなおも続く。私たちも巌さんと共に歩もうと思っている。

当日を含め3日間浜松駅前で抗議の宣伝行動に立った。人々の反応がガラリと変わることを心配したが杞憂だった。袴田巌さんの無実は広く浜松の市民に理解されている。
                         (M)

袴田さんは無実だ!「不当決定」抗議6・24浜松集会

 6・24浜松集会は、無念さと怒りが入り交ざった集会だった。
 弁護団報告の小川弁護士の悔し涙は、参加者皆のものであった。巌さんの無実を証明するものはDNA鑑定だけではないことは誰もが知っている。検察側の主張を鵜呑みにしてしまう裁判所、DNA鑑定にしても検察の主張を取り入れてしまう。裁判官の良心はいったいどこにあるのだろうか。
 「皆は私たちが死ぬのを待っている。でも、そうはいかない。最後まで頑張って巌の無実を勝ち取りたい」と、秀子さんは力強く語った。
   (池)