6.29 パレスチナはいま
2019年6月29日、浜松市内のギャラリー遥懸夢でパレスチナ子どものキャンペーンの松田純子さんの講演会がもたれ、30人ほどが参加した。
パレスチナは交通の要衝であり、肥沃な土地である。多くの民族が行き交い、今はイスラエルの建国により、パレスチナ人が離散している。
松田さんは、かつてパレスチナ難民は70万人ほどだったが、70年を経て、世代を重ねるごとに550万人となった現状を示した。また、ヨルダンでは多くの権利が認められているが、レバノンでは、無権利であるというアラブ地域での難民の権利の差異についても示した。そしてガザ地域の現状を説明した。
ガザ地域では、イスラエルによる戦争被害と復興の遅れ、電力や水道などのインフラの破壊、封鎖によるヒト・モノの移動の停滞、失業率の高さという経済問題、教育条件の未整備、戦争による子どもへの心的被害の支援など多くの課題がある。そのような多くの課題があるが、パレスチナ子どものキャンペーンはハンユニス地区の児童館の支援や、女性の刺繍による生活自立の支援をしている。
講演では最後に、パレスチナの刺繍の文様などが紹介された。戦争は一時,文化は永遠である。パレスチナで形象された文様が、刺繍となる。ベツレヘムの月、糸杉、エルサレムの星、ヤシの木、エジプトへの道、文様はその地の文化を語る。それらは、イスラエルによる戦争、権力によって、消し去ることのできないものだ。 (T)