9・21 新孝一講演「ここが問題!即位礼・大嘗祭」  

 

2019921日、即位大嘗祭違憲訴訟事務局の新孝一さんを講師に、「ここが問題!即位礼・大嘗祭」の題で、集会をもった。新さんの講演内容の概略は以下である。

政府は剣璽等承継、即位後朝見、即位礼、饗宴などを国事行為とし、大嘗祭などの行事を公的行為とし、即位関連儀式で総額166億円を使う予定です。前回の即位関係費用の3割増しの計画です。大嘗祭では27億円、即位礼で10億円、パレードで1億円、饗宴で3億円が使われようとしています。外国の賓客滞在費用は50億円ですが、外務省が担当します。警備費用は38億円ほどです。

10月の即位礼では天皇が高御座に立ち、首相らが万歳三唱をします。皇室典範には即位の礼をおこなうと記されていますが、形式については定められていません。旧憲法下での旧登極令が踏襲され、実施されるのです。大嘗祭は天皇が神格性をえるための儀式ですが、宮内庁は「天皇が神格を得る秘儀というものはない」などとコメントしています。

剣璽等承継と即位礼によって、天皇の政治的即位が完了し、大嘗祭によって神と一体化し、神格性を得るというわけです。

一連の代替り行事で多大な公的支出を決めたことに対し、2018年12月、政教分離と主権在民に反すると提訴しました。第2次提訴を含めると原告は318人です。1995年の、前回の即位・大嘗祭に対する違憲訴訟の判決では、大嘗祭が政教分離に違反するという疑義、即位の礼についても同じく政教分離規定に違反するのではないか、さらには、「国民を主権者とする現憲法の趣旨に相応しくないと思われる点がなお存在する」とし、この判決は確定しています。しかし今回の訴訟では、裁判所側は差止請求については行政事件として早々と却下し、損害賠償請求については民事事件とし弁論がすすめられているところです。

 天皇は皇室祭祀を私的行為として実行してきました。いま、天皇教が露出していますが、国家の内部に戦後版の国家神道、天皇教が埋め込まれています。宮内庁のホームページでは、天皇の祭祀が園遊会などと並んで、「ご公務など」に含まれています。一連の「代替わりの儀式」は、国家が天皇教を公的に布教している行為です。ここに問題があります(要約)。

 

 集会では問題提起を受け、天皇制を支える精神構造、象徴天皇制を維持したアキヒトの問題点、癒しや慰めの偽善性、政教分離と天皇制、私的行為として生き残った天皇教の問題、リベラルの天皇賛美の問題点、民主主義と天皇制は相いれないこと、天皇を無害とみなす判断の誤りなどに関し、活発な意見交換がなされた。
                               (T)