201910 沖縄の旅
    違法工事をすぐに中止せよ

今回の沖縄訪問は1021日から25日まで。22日の東京での皇位継承の儀式のため機動隊が駆り出され、「ごぼう抜き」は体験できなかった。急遽設定された22日の全国集会は150人もの人が集まり、有意義な話を聞くことができた。この集会を主催した「あつまれ辺野古」というグループの明るさが印象に残った。

埋め立て工事では、埋め立てに使う土砂は民間業者の仕様書に「沖縄産の黒岩岩ズリ」とあるにもかかわらず、現場では赤土が広がっている。請負業者である琉球セメントは県の調査を拒否し、沖縄防衛局は「実態把握できていない」としている。これに対して発注者である日本政府は何の対処もしようとしない。

ドローンで撮影した埋め立て地を見た。囲まれた海域から外海へ赤土が流出していることは誰の目で見ても明らかである。抗議に行った人達にこの写真を見せられた沖縄防衛局職員はただ黙ってうつむくばかりだった。また、海底を撮影した写真ではジュゴンの藻場が赤土で覆われているのも確認されている。日本政府自らが作った法を、自ら破っていくような政府では、国民として全く恥ずかしい限りだ。この他にも軟弱地盤の対処にはどれだけの時間とお金が掛かるのか全くめどが立っていない。しかも活断層が走っている。百歩譲って、新基地ができたとしても、日本政府の言っている「普天間基地の全面返還」は約束されていない。

最近、沖縄の基地負担軽減ということでオスプレイが日本全国を飛び始めた。それにより、「日米地位協定」の矛盾が住民に知れ渡るようになった。江戸期末の不平等条約を思い起こさせるような条約を、いつまでほったらかしにしておくのだろうか?ヨーロッパやお隣の韓国との米軍協定と比較しても、屈辱的という他ない。運用面の改定などという姑息な手段ではなく、対等な条約に改定すべきだ。(池)