2・8 日韓経済を考える 朴根好講演

2020年2月8日、日韓文化講座の主催で、朴根好静岡大学教授の講演会がもたれた。
朴根好さんは、日韓経済を考えるの題でつぎのように話した。


今は、人工知能AIやスマホの普及にみられるように第4次産業革命の時代である。AI関連ではアメリカと中国の特許出願件数をみればわかるように日本・韓国と大きな差をつけている。米韓は日韓にとって大切な輸出市場である。第4次産業革命に対応した人材育成、経済政策が必要な時であり、日韓の対立は無用である。日本では韓国や中国を非難するようなマスコミ宣伝があるが、グローバルな経済状況への無知によるものである。日本と韓国、台湾、中国はアジアのITサプライチェーンを形成しているから、対立することに意味はない。日韓会談については、アメリカの秘密解除文書から、1965年1月の佐藤・ジョンソン会談の実態が、見えてきた。アメリカの韓国への支援が、日本にとっては新たな韓国市場の開拓になった。アメリカの金が韓国に流れ、それが日本に流れていくという仕組みができた。冷戦体制のなかで、アメリカは日本を「スーパードミノ」とし、日本を守ることで、中国を封じ込めようとしたのである。日韓国交正常化は韓国市場の開拓であった。韓国はアメリカの援助の下、ベトナムに派兵した。

このような問題提起を受け、参加者で活発に議論した。第4次産業革命期の労働運動のあり方、このなかでの新たな格差の拡大の問題、資本主義批判などについての議論も必要であるように思われた。