浜松市はスーパーシティ構想の公募に応じるな!


スーパーシティを考える会は浜松市に対して以下の要請を行った。

                                                         2021年3月11日

浜松市長 鈴木康友 様

 スーパーシティ構想の区域指定公募に拙速に応じないよう求める要請書               スーパーシティを考える会

私たちは、先の3月2日、「『浜松市のスーパーシティについて』への意見募集について」の要望書を貴職に提出し、同時に口頭でも要望内容を伝えました。その中で、①意見募集の項目が直前になって変更されたこと、②市のホームページでのスーパーシティについての情報提供が募集当日であったこと、

③スーパーシティの説明が記載されている「広報はままつ」の発行日が3月5日で、市民に届くのは締め切り日直前であること、④「国家戦略特別区域」について全く説明がされていないこと、⑤スーパーシティ構想の主要な事項である「国家戦略特区データ連携基盤」の説明がないこと、⑥個人情報保護について簡単な説明しかないこと、などを指摘しました。 

そのうえで、「浜松市のスーパーシティ構想」について、とりわけ「国家戦略特別区域」指定の意義と懸念される規制緩和、個人情報保護、「区域会議」という協議・決定組織について詳しい資料を作成して市民に配布することを要請しました。また、スーパーシティの「区域指定」応募を拙速に行わず、「意見募集」期間を3か月程度延長するよう求めました。 

しかし、浜松市の回答は、スーパーシティ「国家戦略特別区域」指定の公募期限が迫っていることを理由に私たちの提案を受け入れることなく、既定方針どおり期限内に応募するというものでした。

これでは市民の「スーパーシティ構想」への懸念・疑問が増すばかりか、浜松市の行政運営に不信感を抱かせてしまうことになります。「スーパーシティ構想」が市民のための必要不可欠な施策であるならば、できる限り市民への周知に時間をかけ、丁寧に説明を尽くすべきです。

以下、再度、要請します。

 要請項目 

1. 浜松市がスーパーシティ型特区になることで、懸念される規制緩和、個人情報保護はどうなるのか、また国家戦略特区官民データ連携基盤、「区域会議」の詳しい説明をしてください。

2. 市民説明会・懇談会で市民の意見を聞いたり、議会でも十分な議論をしてください。。

3.今回の応募は見合わせ、拙速な対応は控えてください。 

※   回答は、3月18日までに、メールでお願いします。 



                                                          2021年3月2日 

浜松市長 鈴木康友 様

「浜松市のスーパーシティについて」への意見募集についての要請書           スーパーシティを考える会
                                                 

 2019年10月の「デジタルファースト宣言」以降、浜松市は他の都市に先駆けて行政のデシタル化に邁進してきました。昨年の2020年4月には「デジタル・スマートシティ官民連携プラットホーム」を立ち上げ、2020年6月20日の「改正国家戦略特区法(スーパーシティ法)」が成立してからは、内閣府の「スーパーシティのアイデア公募」に応じるなど、一貫してスーパーシティ法に基づいた「戦略特区」指定に向けて積極的な施策を進めています。

私たちは市民を置き去りにした浜松市の姿勢に疑問を感じ、2020年11月18日、『超監視社会を生む恐れのあるスーパーシティ法「改正国家戦略特区法」に基づく浜松市のアイデア応募(「既存都市型」)の内容を公表し、区域指定の公募に応じないよう求める要請』、12月23日、『浜松市が進める「デジタル・スマートシティ構想」についての公開質問状』、など浜松市への要請と情報公開を求めてきました。

しかし、浜松市は、「スーパーシティ」と「デジタル・スマートシティ」では取り組む内容に違いがあるなどと回答をはぐらかし、真摯に説明をすることで市民の理解を深めようとする姿勢ではありませんでした。

2020年12月末、内閣府の「スーパーシティ」の区域指定の公募が開始されると、2021年1月、浜松市は突然のように「スーパーシティ」事業者候補の募集を開始、続いて「デジタル・スマートシティ構想」「浜松版MaaS構想」のパブリック・コメント(1月25日~2月24日)募集を発表しました。私たちは、2021年2月8日、『浜松市が進める「デジタル・スマートシティ構想」関連の公開質問状』として、個人情報保護などについて質しました。

続いて2月19日、『「スーパーシティ事業計画案の意見募集」についての要請』を浜松市に提出し、国のスーパーシティ構想が市民に広く知られていないこと、市のホームページにも「スーパーシティ」の「国家戦略特区」指定を目指す方針であることが見当たらないことを指摘し、早急にスーパーシティ構想についての詳しい情報提供を要請しました。ところが、2月23日に急遽「浜松市スーパーシティ/スマートシティシンポジウム」が開かれ、その席で「意見募集」が「スーパーシティ事業計画案」ではなく「スーパーシティについて」に変更になり、意見募集開始の当日、24日に浜松市のホームページで公表されることが明らかにされました。

 国のスーパーシティ法「改正国家戦略特区法」の主要な事項は、大規模な規制緩和を可能とする「国家戦略特区」指定にあります。浜松市のホームページでは、この「国家戦略特区」には全く触れていないばかりか、問題のある「国家戦略特区データ連携基盤」や個人情報保護について簡単な説明しかありません。

このような状態で、国の「スーパーシティ型国家戦略特別区域」の区域指定に応募することに疑問を感じます。

 以下要請します。

要請項目

1.浜松市のスーパーシティ構想について、とりわけ国家戦略区域指定の意義と懸念される規制緩和、個人情報保護、意思決定方法等について詳しく説明する資料を作成し、広く市民に説明する手段を尽くしてください。

2.拙速にスーパーシティの区域指定応募へと走らず、市民の理解が進むよう十分な時間をとってください。

「スーパーシティについて」の意見募集は,少なくとも3か月は延長してください。

※回答は、現在の意見募集期日が3月12日に迫っているので、今週中にメールでお願いします。