5・22冤罪と再審を考える浜松集会・鴨志田祐美弁護士講演会

522日、「522冤罪と再審を考える浜松集会」が浜松 袴田巌さんを救う市民の会の主催でもたれ、大崎事件の弁護団事務局長の鴨志田祐美弁護士が「冤罪事件の現状から再審法改正を考える」という題で講演した。

1975年の白鳥決定後、4件の死刑判決に対し再審が開始される等の決定がなされたが、1990年代中盤以降、再審開始決定は一時冬の時代に入り、再審法改正運動も低調になった。21世紀に入り「東電OL事件」「東住吉事件」「日野町事件」「袴田事件」「湖東記念病院事件」「大崎事件」等、再審決定が多く出された。しかし、司法制度の中では、「裁判員裁判」や「取り調べ全過程の録音・録画」等、多くの改革がされている<通常審>と比較すると、<再審>は70年にわたり一度も改正されずに今日に至っている。


鴨志田弁護士のプレゼンから(写真)

証拠開示については圧倒的に弁護側が不利な状態に置かれている。有利、不利にかかわらず、ほとんどすべての証拠を持っている検察、警察の発言をうのみにし、決定を下してしまう裁判所の問題を「大崎事件」のフィルムの存否の攻防を例に説明した。再審における証拠開示の法制化が強く求められる。

さらに、再審開始決定自体が「針の穴にラクダ」と言われるほど非常に認められにくい。その決定に検察官が抗告することは憲法の要請に応えているのかと疑問を投げかけた。ドイツでは1964年「再審開始決定に対する検察官抗告を禁止している」。

大崎事件の再審請求人の原口アヤ子さんは93才。天国にいる原口さんの友からの歌を鴨志田さんが歌い集会は閉じた。     (池)


清水こがね味噌事件(袴田事件)発生から55年
再審開始を求める座り込みと、 検察官冒頭陳述 検証実験


◆ 開催日時: 2021 年6月30日(水)10時から15時まで
◆ 開催場所: 浜松駅北口・駅前広場
◆ 開催趣旨 袴田さんの裁判での、検察の冒頭陳述では、住居侵入にあたる場面は、「防護 柵を乗り越えて」侵入したとされています。 この防護柵について、見取り図では高さが1、55メートル、130センチ、120 センチの3種類の表記があり、証拠写真では、防護柵には有刺鉄線が張られてい る事がわかります。 このような 防護柵が果たして乗り越えられるのか、現物の実寸大の模型を 作成して実験を行います。
◆ 開催内容 10:00~12:00
座り込みと、アピール 12:00~13:00
【冒頭陳述検証実験】 防護柵の模型を使って、「乗り越え」が可能か検証します。
13:00~15:00 座り込みと、アピール
主催 浜松 袴田巖さんを救う市民の会