「オレの心は負けてない」上映会
12月9日日曜14時から   浜松ザザシティ中央館5階  パレットAB

主催 人権平和浜松




07.12.9 「オレの心は負けてない」浜松上映会

 

 129日、「オレの心は負けてない」浜松上映会をパレットでおこなった。40人が参加し、上映後に制作者の梁澄子さんが講演した。

 この映画は元「慰安婦」の宋神道さんの尊厳回復をもとめての裁判と支援する会の活動を描いたものであり、このたたかいでの宋さん自身の自己回復も映される。裁判には負けたが、宋さんは「オレの心は負けてない」と語る。映像を見ていると時とともに、想いが心に深く沈んでいく。

 上映後、梁さんは次のように語った。

「宋さんは厳しく鋭い洞察力と独特の表現力を持っている。宋さんは、はじめは人を信じようとしなかったが、最後には支える会を信用し、裁判をしてよかったと話した。本格的に映像に残したのは提訴から5年後のことであり、当初の獰猛な姿の映像は残ってはいない。わたしが裁判を支援するなかで、浜松の親族がこの活動を理解し支えてくれた。国家が人を人と見ないで利用し、それによって犠牲にされた人々について、同じ人間として想像力を働かせて考えることが大切であるし、この尊厳回復のたたかいを多くの人に伝えたい。支援運動は、宋さんの体験が普通とは次元の違うものであり、それを自らが体験していないことをふまえて、そのわかりきれない辛さを理解しようと努力することだった。」(発言要約)。

 宋さんはその過酷な体験によってときに激しく関係を揺さぶる行為に出る。梁さんは支援にかかわり、そのような宋さんをありのままに受け入れる存在となることを自覚し、宋さんの鋭さに敬意を持ってきたという。

 「裁判負けても、宋神道は負けやしない」「いくら負けてもオレは錆はせぬ」「オレの心は負けてない」「くにのためではなく、自分のために戦争はするな」と語る宋さん。裁判は終わっても、宋さんの生の中では今もたたかいが続いている。

そのようなさまざまな生のたたかいが今も各地にあることを知り、そのような生の尊厳の復権にむけてのとりくみに力を合わせたい、と思う。                                            (竹)

 

以下、「オレの心は負けてない」上映会での感想文

● 朝鮮半島と日本の間に真の信頼関係が築かれることを願う。私も日本人にいつも一線を引いて生きています。韓国で慰安婦だった方たちに集まりで日本の歌を歌っている姿には心が痛みました。過酷な人生を感じました。                                       (金)

● 宋さんと支援者の皆さんの人間的変化、関係の変化が感じられ、感動しました。宋さんは本当に人間性が豊かで美しい。支援者や講演に来る人の中に男性もたくさんいたことに元気付けられました。ぜひ英語版を作ってください。カナダで平和教育団体をしているので、ぜひこういうすばらしい映画・記録を世界に出したい。                              (子)

● 決して忘れさせてはならない事実を次代に語り続けなければならないし、人間性を失わしめる戦争を起こしてはならないと思う。                                          (照)

● あきらめないこと。すごい体験の宋さんの闘いは、人間として日本人にも問われているもの。支える会の遠いみちのりであっても共に前進したいですね。                                (止)

● 今回映画を見て色々考えさせられました。普段、新聞等で従軍慰安婦の記事を見るたびに敗訴になっていた。僕も在日として悔しく思います。過去に12回同じようなドキュメンタリー映画を見たことがありますが、忘れてはいけないことと改めて思いました。映画のなかで宋さんが青春時代にできなかったことが、周りの人たちに支援の中で少しはできたのかな、と思いました。とりあえず、感動しました。いい映画でした。                       (A

● 従軍「慰安婦」「問題」は彼女たちの「問題」ではなく、日本の日本人の「問題」なのだと思う。                                                          (I

● 宋さんの明るさ、強さが強く印象に残った。被害者でありながら、国家を糾弾しつづける姿は、今の日本の政治家の腐った姿は対照的です。                                       (俊)

● すごく感動した映画でした。これはもっと大勢の人たちに見てもらったほうがいいと思いました。地獄を体験するということがあるんですね。人間によるもの以上に国家が絡むと解くことができない縛りとなる。人ひとりの人生を狂わせ、人間として生きる根底を破壊すること、戦争は国対国ではなく、国対個人なのだと思う。死んでも戦争は阻止しなくてはならないと感じる。                                                (D

● 映画のなかで慰安婦の責任を国家が負うことは無いという判決が出ましたが、現在も残る過去の暗い記憶に対して、何らかのかたちであらわしてもよかったのでは、と思いました。自分が普段生活するなかでは関わることのないこの問題に対して、少し意識が変わった。映画の政策面においては暗い、つらい問題ではありますが、宋さんの明るい個性的な性格で「元気のある」「明るい」「楽しい」映画とも感じました。より多くの人にしてもらうには大変良いものと思いました。                                    (鈴)

● 朗らかさと力強さを宋さんに感じました。             (F

● 宋さんの体験は非常に不幸なもので、私に想像しきることは不可能だが、今現在日本で多くの支援者に支えられて生きていることが強く感じられ、救われる思いがした。宋さん自身の最後のコメントでも日本に対するうらみつらみよりも、支援者への感謝やこれからを良くしていきたいという気持ちが感じられた。わたしも宋さんがこれからも少しでも幸せに生きていけることを祈ってやまない。宋さんを支援している方がた、今後もがんばってください。                                                (洋)

● たまたま図書館で慰安婦の本を見つけ、その最中の10月ころ、新聞で今日のこの行事を知りました。読んでいるときも涙、涙で感動しましたが、今日はそれを映像で知り、あらためて戦争に直面した人たちの運命を考えました。映像の中でもいっていましたが、戦争の悲劇、苦痛をあらためて感じました。平和な世界でありますよう、日々の生活に努力したいと思います。                                                 (N

● 学生時代に歴史を習ってすべてを知っているつもりでしたが、今日、梁さんが、「レベルが違うつらい体験」と話すのを聴いて、もっといろいろなことを見聞きしなければ、と思いました。                                                        (錦)  

● たいへんすばらしい映画で感動しました。支える会の女性同志の交流からも宋さんの心が解きほぐれ、不当判決になりましたが、社会を動かし、宋さんの心に寄り添うことができたのだと思い、うれしく見ました。いまだに尻拭いのできない国家。米国やカナダからの指摘によって、再び問題がクローズアップされていることが情けなく思う。「また戦争に続く流れを止めなくては」と宋さんが訴えてくださいます。わたしもできることをしたいと思います。                                               (峰)

● 前半の5年間の映像が少ないのが惜しい。「○○問題」というときの「問題」というときの危険性、物事をひとつの言葉でくくってしまうことの危険性を再認識した。                           (泰)

● 宋さんの歌がいい。「いくら負けても、オリャ、錆やせぬ」の言葉がいい。
                             (
M

● 今日の集まりを持った人たちが今後の集まりを企画できたら、非常によいと思う。                            (森)

● 権力が自ら「天に唾する行為」を自らに力で際立たせたということを実感させる映画でした。自らの恥を自らの力で上塗りする日本をたいへん悲しく思います。そして情勢の大切さ、知ることはすべての基本であることをふまえ、このますます悪い方向にむかう日本の方向を何とかしなくてはと思います。                                         (陽)

● 今日はコマプスンミダ。元気な宋神道さんがすてきでした。ひとりでもおおくの日本の皆さん、同胞の方々に観てほしいと思います。平和な世界を築けるように努力したいです。がんばってください。                                                  (姫)

● 宋さんの勇気を無にしないように非戦の努力と9条を守ること、これを実践していきたい。                                                              (国)