日本国首相

小泉 純一郎 様

「満月まつり・浜松」から平和を求めるメッセージ

 私達は今日ここ浜松で、平和を願う祭り=「満月まつり」を行っています。私達の共通の思いはこんな言葉で表されます、

  戦争より平和を!「命こそ宝」

   殺さないでほしい、殺されないでほしい

    〜イラク・沖縄・朝鮮半島の民衆に思いを馳せて〜

 今、世界の耳目がイラクに向いています。そのイラクでは毎日戦闘が伝えられていますが、それは「アメリカ・イギリスを中心とした連合軍」対「テロ集団」というものではなく、無法な占領軍に対する民衆の戦いなのではないでしょうか。少なくとも占領軍をイラク民衆は歓迎していません。非戦闘員の一般市民が一万人以上も殺され、ファルージャでは米軍の無差別攻撃により病院・救急車・モスクまでが破壊されて700人以上の市民が虐殺され、あるいは恥ずべき拷問・虐待が繰り返されています。劣化ウラン弾による被害も深刻です。その一方で復興は進んでいません。占領軍は破壊はできても建設はできないのです。

 そのイラクに日本の自衛隊が派遣されています。復興・人道支援のため、と説明されていますが果たしてそうでしょうか。支援の物資を運ぶC130輸送機は同時に武装したアメリカ兵を運んでいます。先遣隊はアメリカ軍に警備されてイラク入りをしました。自分たちがどう思おうと、イラクの人たちの目には「自衛隊は占領軍の一部」と映るのは確かです。

 そもそも大儀なきイラク攻撃であったことはすでに明らかです。その上無法を重ねる米英連合軍に加担することは決してイラクの民衆のためにはなりません。私達は今すぐ自衛隊がイラクから撤退することを求めます。

 また、このイラク攻撃に沖縄の米軍基地で訓練を受けた米兵が多く加わっている事実に私達は心を痛めます。在日米軍基地の多くを押しつけられている沖縄。その沖縄がイラクの民衆を苦しめる派兵拠点でもあるのです。私達は沖縄からの米軍基地の撤退を求めます。

 その沖縄では、防衛施設局が普天間基地の代替施設として名護市辺野古に新たなヘリポートを建設するためのボーリング調査を始めようとしています。辺野古には稀少保護動物ジュゴンが棲んでいます。ボーリング調査はジュゴンの棲家を破壊するものです。米軍基地強化と重大な環境破壊をもたらすボーリング調査、そして辺野古へのヘリポート建設はやめてください。

 米軍基地被害は日本だけではありません。韓国では2年前、サッカーワールドカップが日韓で共催されていた時、米軍装甲車によって二人の女子中学生がひき殺されました。しかも米軍事法廷はその犯人に無罪判決を言い渡しました。二重の犯罪的行為に強い怒りを覚えます。

 さらに、石原東京都知事の発言(「日韓併合は朝鮮人の総意」'03.10.28)に見られるように、日本による朝鮮半島への侵略の歴史を捻じ曲げ、真の日韓友好を妨げる発言が繰り返されています。首相の靖国神社参拝も、アジアの民衆を苦しめた日本軍国主義を反省しないばかりか、その復活を意図するものと受け取られているでしょう。過去の歴史にしっかり向き合わないことは、現在の過ちに目を閉じることにつながります。

 今、日本では有事関連7法案が衆議院を通過し、憲法「改正」論議が声高になされています。一体日本をどこに持っていこうとするのでしょう。「カネ」と「力」で「国際社会で名誉ある地位」が得られると思っているのでしょうか。先に見たように「軍」は民衆の生活と相容れません。それどころか自国や他国の民衆を抑圧し、被害をもたらす暴力装置であることは、沖縄の民衆が沖縄戦を通して身をもって体験した事実です。私達は殺すのも殺されるのもいやなのです。

 私達の国・日本は世界に誇る平和憲法を持っています。その国の首相に、平和憲法の理念に立ちかえり、平和な国・平和な国際社会を作るため、以下の点を求めます。

一 自衛隊をイラクから撤退させること。

一 辺野古のボーリング調査を中止すること。

一 沖縄・日本の米軍基地を縮小・撤去すること。

一 有事関連法案を廃案にすること。

一 日本のアジアへの侵略の歴史を直視し、真の友好関係構築のため努力すること。

一 憲法九条を遵守すること。

以上

2004年5月30日

「満月まつり・浜松」参加者一同

      戦争より平和を 第5回満月まつり浜松コンサート



 2004年5月30日、浜松市の龍泉寺で第5回満月まつり浜松コンサートが持たれ150人が参加した。

 今回の満月まつりは境内での高校生のエイサーではじまり、黒潮エイサー会・浜太鼓の演奏がおこなわれ、3つのエイサーの団体がジョイントして、ミルクムナリ・年中口説・地跳といった曲を演舞した。

 会場を寺の中にうつし、月桃三線団がてぃんさぐの花やひやみかち節などを唄い、岡野さん、NO!NO!BAND,イズタさん、オショーズ、カメ、サンババンド、フェルナンドグループなどがつぎつぎに演奏した。途中、地引浩の詩の朗読、沖縄海上基地問題や在日コリアンからのアピールがなされた。

 NO!NO!BANDは、反戦のバラ、イムジン江、ソウルからピョンヤンまでの3曲を演奏し、北東アジアの平和への思いを表現した。在日の李さんは、韓国民衆の平和運動の高まりのなかでの在韓米軍の縮小の動きや韓国での兵役拒否の増加について語り、拉致報道のなかに在日の歴史を踏まえたものがないことを批判した。

 イズタさんは「新しいことはじまるとき」を唄い、一人一人が輝く場所はある、それを探していこうというメッセージを伝えた。オショーズは心に菩提心を持つことの意義を語り、平和とは目の前の生命を大切にすることと訴え、歌った。

 最後に、花、かりゆしの夜、豊年音頭の演奏でコンサートが終わった。

 会場にはイラクでの劣化ウラン被爆の実態を示すパネルが展示され、コンサートでは首相への憲法9条を守りイラクからの自衛隊撤兵などを求める要請文が採択された。

 フェルナンドさんのケーナによる「パルメイラス」(棕櫚の木)の演奏はスピリチュアルなものでよかった。

 さまざまな演奏を聴きながら、楽器をもってうたうことは心に潤いを与え、人と人とが水平な関係を持つことにつながること、それは平和的な関係であり、音を奏でることは殺戮ではなく愛情につながること、繊細なメロディーを表すことはそのような心を耕すことでもあること、その地平に未来を見つめていくこと、音の前に空間は静まり音色とともに空気はふるえ空間が彩られていくということ、そのような空間でこころのなかのひだが目覚めていくような時を大切にしていきたい、と思った。

 戦果ではなく戦争によって苦しむ人々の地平から論理をつくり、平和への表現をつくっていきたい。              NO!NO!BAND (T)